韓国映画『王の運命』が現代の毒親問題そのものだった件

こんにちは!ゆみんです♡

 

韓国映画『王の運命(さだめ)歴史を変えた八日間』(2015)をみました。

 

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 目次♡

 

あらすじ

朝鮮第21代国王の英祖(ソン・ガンホ)は40歳を過ぎてから生まれた息子の思悼(ユ・アイン)を、自分と同じく学問と礼法に秀でた世子(セジャ/後継者)に育て上げようとする。しかし、王である父の望みとは裏腹に、世子は芸術と武芸を好む自由奔放な青年へと成長。英祖が抱いていた王子への期待は怒りと失望に転じ、王子もまた、親子として接することのない王に憎悪にも似た思いを募らせていく。

心のすれ違いを埋められぬまま、小さな歪はやがて大きな確執へと膨らんでいった。世子を失脚させようとする反対勢力の策略も加わり、1762年、ついに歴史を激震させる出来事が訪れる。(引用)

 

この映画は、当時の朝鮮で実際にあった”米びつ事件”がテーマです。王が自分の息子である王子を米びつに閉じ込めて、餓死させてしまったんですね。原因は、王が「息子が謀反を起こして自分を殺そうとしている」と恐れたからだと言われています。当時の朝鮮王朝は、親子どうしでつぶし合って王座を取ったり守ったりが日常茶飯事だったそうなので。

 

しかしこの映画、たんなる歴史ものじゃありません。これは現代のいわゆる毒親”問題そのものだったんですよねー。ですので今日はちょっと、毒親に苦しんでいる方や、子育て中の親御さまむけかも。どのあたりが毒親だったのか、今まさに毒親に苦しんでいるかたはどうしたら楽になるかを書いていきます。

 

 

深まる確執 教育パパVS芸術派の息子

まず映画について。ポイントは、「親や大人の価値観を子どもにおしつける悲劇」

 

王は息子の教育のために寝ずに教科書1冊を書き上げてしまうほど、まじめで熱い教育パパ。しかし息子は父の期待とはうらはらに、学問ではなく絵と武芸の才能がある子だった。これが悲劇と確執のはじまりはじまり。

 

まだ幼い息子に対し、「自分の子なのになぜ学問ができない?」「絵の才能なんか役に立たん」「情けない子だ」否定の言葉のオンパレード。

 

青年に成長した息子に政治の代理を任せたときも、まあヒドイ。

 

息子のくだす決断をすべて「そんなんじゃだめだ。父の顔を潰す気か?」と否定し、そんな父に困った息子が王に意見を求めると、「こんな簡単なことも一人で決められないのか‼やはりお前はダメだな!」と怒る。

 

もう教育ではなく完全にモラハラパワハラです。

 

こんな関係がつづき、ついに王子は政治を放棄。王はますます息子を嫌悪し、関係は断絶します。もともと気が小さかった王は疑心暗鬼になり、王子が謀反を企てていると思い込んだあげく、ついに米びつ事件がおきてしまうーというストーリーです。

 

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 悲劇は現代でも 名古屋小6受験殺人事件

この映画をみて思い出したのは、2016年におきた名古屋小6受験殺人事件。自分の母校である有名進学校に息子も入学させようとした父が、教育という名の虐待のもと、息子を刺殺してしまった事件です。

 

(※こちらのnoteによくまとまっています)

教育虐待:名古屋小六受験殺人事件|武田信子|note

 

子どもって、血をわけたとはいえ、別の一個体の人格なのです。なのに、「自分の子なんだからこうあるべきだ」「もっとできるはずだ」という価値観のおしつけで、子どもの個性と人格を否定した。「王の運命」の父も、この殺人事件の父も、なんか似ています。何百年たっても、人間って変わってないんだなーと悲しくなります。

 

謎価値観は捨てよ

映画は一国を治める王族の話ですので、悠長なことを言える環境ではない。けれども、現代を生きる親御さんには、ぜひ「自分がこうだったから子どももこうあるべき!」という謎価値観は捨ててほしいです。そしてぜひ、子どもさんの得意なものや好きなものを、のびのび伸ばしてあげてほしいです。

 

ゆみんも小学生のころ、算数が苦手でした。父はものすごく頭がよく、数学が得意でした。「自分の子だからできないはずがない」と父は思ったらしく、塾に通わせてくれたり家で補習をしてくれたり、数学の本を買ってくれたり、ことあるごとに手厚くフォローしてくれました。厳しさという愛情をくれていたと今ならわかります。

 

でもそのときゆみんが感じていたのは、「そうか、自分はダメな子なんだ」ということ。きわめつけは、学期末に通知表を貰う日に、当時の担任の先生がゆみんの算数の成績表を小さく折ってよこして、「あなたは算数ができません」と意思表示してきたことでした。これでゆみんは「できない子なんだ」とメンタルブロックがかかってしまった。

 

デキない部分にフォーカスしすぎると、それは子供の自己否定につながってしまいます。子どもはなんにも悪くないのに。大人のバカげた価値観によるレッテル貼りは、幼い子どもの心に傷をつけるだけです。

 

大切なのは「あなたの全てを全肯定‼」

 

苦手なものを克服させるのも大事。でもやり方には、じゅうぶん気をつけてあげたい。

 

得意なことや好きなことをおもいっきり肯定して伸ばす!

苦手なものを克服させたいなら、楽しませながら!

そして、どんなときも、どんな苦手なものがあっても、「あなたという存在はそのままでぜんぶ正解なんだよ」という大前提をちゃんと伝えてあげてほしいです。

 

そしてもし、親や大人からの謎価値観やレッテル貼りで苦しんでいる若者たちがこれを読んでいたら、

 

「あなたはまるごとそのままでOKなんだからねー‼♡」

 

と声を大にして言ってあげたいです。

 

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毒親育ちが楽になる方法♡

 ♡親から物理的距離をおく(一人暮らしをするなど)

未成年の方はむずかしいですが、成人であればこれが良いでしょう。別々に住んでたまに顔を合わせるくらいのペースにする。お互い距離をおくと冷静になり、親の態度も変わります驚くほど気持ちが楽になります

 

♡自分で自分をみとめる

毒親育ちの方は、自己否定がつよく、自尊心が低いことが多い。これが引きおこす恐ろしいことは、そのままでいると他者から軽く扱われる危険性があること(DVとか、モラハラをする人にひっかかったり…)。

 

ですのでまずは、自己否定をやめましょう「わたしはわたしのままで良い!」とまるっと認めましょう。どんなちいさなことでも、自分を褒めましょう。「早起きできて偉いわ♡」「今日もお仕事行けてえらいわ♡」などなど。声に出して、ちゃんと自分の耳で聞くと良いですよ♡

 

もう一度言いますが、あなたはありのままで素晴らしいんです♡

 

というわけで、ソン・ガンホについてもユ・アインについても何も書いていませんがおわりにします。読んでつらいきもちになってしまった方は、甘いものを食べて温かいものを飲んで、ほっこり自分をほめほめタイムをしてくださいね♡